◾️ゾロアスター教
創始者:ゾロアスター
成立:紀元前11世紀〜前6世紀頃(諸説あり)
地域:古代イラン(のちにペルシア帝国を中心に広がる)
聖典:アヴェスター(ゾロアスターの詩編部分を「ガータ」と呼ぶ)
〈世界観〉
・最高神:アフラ・マズダ(光・真理・秩序)(創造主であり善の最高原理)
・アメシャ・スプンタ(不死なる聖なる者たち)=6柱の善の神(アフラ・マズダを含めて7神とする場合もある)
・悪霊:アンラ・マンユ(破壊・虚偽・混乱)
・宇宙は善と悪の二元的対立構造。
・善の原理=アシャ(真理・秩序)
・悪の原理=ドルジ(虚偽・不正・混乱)
・人間は善悪どちらに加担するかを自由に選べる
・一神教的な構造を持つが、悪霊は神の創造物ではなく、独立的対抗原理とされる(伝統的解釈)
〈人間の立場〉
・人間は自由意志を持ち、善悪どちらかを自由に選ぶ主体。
・倫理の三原則=「善き思い」「善き言葉」「善き行い」
〈宇宙の歴史〉
・始まりから終わりまで約1万2000年の計画的歴史を持つ(諸説あり)
・4つの時代に分けられる。3000年ずつ4期。
・伝統的には、現代は3期目後半とされる。
・最終的に善が完全勝利する。
〈死後の世界〉
・死後、チンワトの橋(検別者の橋)で審判を受け、善の領域と悪の領域へ分けられる。
・宇宙の終末時に全員復活する。
〈終末論〉
・救世主サオシュヤントの出現 →死者復活→最後の審判 → 世界の浄化→悪の完全消滅→完全な善の世界の成立
〈儀礼〉
・火は神そのものではなく「真理と純粋性の象徴」
・火の神殿で聖火を守る
・偶像崇拝を中心とせず、象徴(特に火)を用いる祭祀形態
・自然の四大元素(火・水・大地・空気)を汚さない思想
・伝統的な葬送:鳥葬(沈黙の塔) 。現在は衛生・動物保護の観点から減少、火葬や土葬へ移行中。
〈影響〉
・ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の終末思想、天使・悪魔観、天国・地獄、最後の審判、救世主思想などに影響を与えた可能性が高い。
◆ナオジョテ
善の陣営への正式入団式
〈入信式〉
* ゾロアスター教徒として正式に認められる儀式
* 子供が宗教共同体の正式な一員となるための重要な儀礼
* 「新しい祈り」という意味
* キリスト教の洗礼や堅信礼に近い役割を持つ〈実施時期〉
* 一般に7〜15歳頃に行われる
* 教義を理解できる年齢になってから受ける
* 生涯で一度だけ行う
〈儀式内容〉
* ゾロアスター教の信仰告白を行う
* 善き思想・善き言葉・善き行いを実践すると誓う
* 聖職者から宗教衣装(スドラ、クスティー)を授与される
〈スドラ〉
* 白い聖なる肌着
* 純粋さを象徴する
* 以後、日常的に着用する
〈クスティー〉
* 聖なる腰紐
* 羊毛で作られる
* 腰に巻いて祈りを行う
* 信仰を常に思い出すための象徴
〈宗教的意味〉
* 善神 アフラ・マズダに従う決意を示す
* 真理(アシャ)の側に立つことを誓う
* 悪や虚偽に対抗する生き方を選ぶ
* 宇宙的善悪闘争への参加宣言
◆永遠の火(通称)
* ゾロアスター教で絶やさず守られる聖火(アータシュ)
* 一つではなく各地の神殿に存在する
* 火そのものを神として崇拝しているわけではない
* 火は最高神アフラ・マズダの光・知恵・真理を象徴する
* 光=真理・秩序(アシャ)、闇=虚偽・混沌の象徴
* 神官が管理し、薪を継ぎ足して維持する
* 重要なのは炎そのものではなく、真理の灯が受け継がれること
* 祈りや儀式は聖火の前で行われる
* 火は清浄なものとされ、火・水・土などを汚すことは禁忌
* 終末には世界が浄化の火によって清められる
* 善人には苦痛なく、悪のみを焼き尽くすとされる
* 善と真理が世界に存在し続けることの象徴
編集:26/06/19
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